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団員一人ひとりの、楽しみながらも足掻いている顔が、私は好きだ…
一般の音楽集団はどこもそうだが、進学、転勤、子育て…特に若い団員が多くなった近年の青木フィルは、若くなればなるほど団員の出入りも多くなり、メンバーもなかなか固定されないのも実情である。そんな苦しい日々の現状の中ではあるが、それでも「今回で23回を数える伝統ある演奏会を、昨年以上に、何としても素晴らしいものに!」という団員の強い熱意に後押しされ、私にとって今回で4年目になる演奏会の指揮をさせていただく。
よくある一般的な独りよがりの演奏会ではなく、何より「応援を下さるお客様に心から楽しんでいただこう」とお客様の目線に立った、そして「青木フィルならでは…のメッセージを発信していこう」と企画した「第2部 花と音にかこまれて 〜花は咲く〜」はとても楽しみなステージである。加えて、王道である近年の吹奏楽オリジナル曲を並べた第1部のプログラム。また、今年のメインは何とストラヴィンスキーの『火の鳥』ということで、団員文字通り、熱く燃えて取り組んでいるこの演奏会は、きっとお客様お一人おひとりが大満足されるに違いない……そう私は信じている。
「団員諸君!いよいよ来週月曜日ですね。今週末、最後のリハーサルを共に足掻こうではないか!」
会場の川口総合文化会館LILIA大ホールで、一人でも多くのお客様にお会いできますよう、皆様のお越しを心よりお待ち申し上げます。
(青木フィルハーモニー吹奏楽団 常任指揮者:酒井敦 記)